SEO対策をしているにもかかわらず、時期によって検索順位が左右され、中々効果が出ない原因はご存知でしょうか?
実は、Googleの仕組みを理解すればSEO対策の効果が出ます。
SEOはGoogleのガイドラインやアルゴリズムと密接に関わっているからです。
この記事では、Googleのアルゴリズムの観点からSEO対策について解説します。
- 「SEO」と「Google」の関係性がわかる
- Googleのアルゴリズムがわかる
- SEO対策の効果が出る
SEO対策にはGoogleのSEOガイドラインが重要な理由
GoogleのSEOガイドラインは、Googleで上位表示するための指針を提供しており、SEO対策と密接に繋がっています。
SEOガイドラインに従うと、ユーザーのニーズに合った高品質のページを作成できます。
一方で、SEOガイドラインに従わないwebサイトやコンテンツは、よい評価を受けづらいです。
SEOガイドラインとは
Googleは初心者向けに「SEOスターターガイド」を公式に発表しています。
10項目は以下の通りです。
これらのアップデートは年に2〜4回行われ、最新のコアアップデートは2023年8月23日に実施されました。
①Google がコンテンツを見つけられるようにする
参考元:SEOスターターガイド
②クロール対象外のページを Google に指示する
③Google(とユーザー)がコンテンツを理解できるようにする
④Google 検索結果での表示を管理する
⑤サイトの階層を整理する
⑥コンテンツを最適化する
⑦画像を最適化する
⑧サイトをモバイル フレンドリーにする
⑨webサイトを宣伝する
⑩検索のパフォーマンスとユーザーの行動を分析する
SEOガイドラインの構成
SEOガイドラインの構成はどうなっているのでしょうか。
SEOガイドラインの構成について解説します。
- ウェブマスター向けガイドライン(一般的なガイドライン、コンテンツ固有のガイドライン)
- コンテンツ固有のガイドライン
「ウェブマスター向けガイドライン」
ウェブマスター向けガイドラインは、webサイトの管理者やコンテンツ制作者といったwebサイトの運営者のガイドラインです。
webサイトを検索エンジンで上位に表示させるための一般的な方法や、ペナルティを回避するための注意事項が記載されています。
ウェブマスター向けガイドラインには以下の2種類があります。
- 一般的なガイドライン
- コンテンツ固有のガイドライン
「一般的なガイドライン」
ユーザーとGoogleが「理解しやすく使いやすい」と感じるデザインやコンテンツの作成方法を示したガイドラインです。
Googleがクローラーロボットを使ってサイトを発見し、ランク付けするプロセスをスムーズにするため作られました。
一般的なガイドラインには、以下のSEO対策が記載されています。
- URLをシンプルにする
- モバイルファーストを意識する(GoogleChromeやSafariといった、さまざまなブラウザに対応)
- 外部リンクと自サイトの関係性を明確にする
- 画像や動画を最小限に抑え、ページ読み込み速度を高速化する
- 子供向けのwebサイトには該当するタグを追加する
- 重複するコンテンツを作成しない
- クローラーをブロックしない設定にする
- 検索に使用される可能性の高いキーワードをサイト内に含める
「品質に関するガイドライン」
検索結果から排除すべき不正行為およびその対策方法が詳細に記載されているガイドラインです。
Googleは、ユーザー目線ではない悪質なWebサイトを防ぐために、アップデートを繰り返しています。
ユーザーの利便性を最優先に考えたページの作成や検索順位を操作するための不正な手法の使用を禁止しています。
具体的な不正行為は以下のとおりです。
- 自動コンテンツ生成ツールの使用
- クローラーを混乱させる不正なリダイレクト設定
- 被リンクを不正に取得して検索順位を上げる行為
- ユーザーには見えないテキストやリンクの隠し設置
- 競合サイトのコンテンツをコピーする行為
- アフィリエイト目的の多数のページ作成
- 検索意図と関連のないキーワードの不適切な使用
「コンテンツ固有のガイドライン」
SEOの上級者向けの手法で、とくに画像や動画といった特定のコンテンツに焦点を当てています。
「一般的なガイドライン」と「品質に関するガイドライン」を網羅してから、コンテンツ固有のガイドラインに従って対策を行いましょう。
SEO対策は以下のとおりです。
- 画像には、タイトルや代替テキストを適切に設定する
- 動画には、高品質なサムネイル画像を用意する
- ユーザーの興味を引くために、iFrameやFlashのメディアを組み込む
- モバイル端末向けのサイトにする
Googleの仕組みとは
効果のあるSEO対策をするには、Googleの仕組みを知る必要があります。
Googleの検索順位が決まる仕組み
Googleの検索順位は、Googleの巡回ロボットのクローラーがネット上の情報を収集し決定します。
Googleの検索順位の決まり方について解説します。
- コンテンツを読み込んで、情報を保存する
- 情報をデータベース内で整理する
- ランキング順に表示する
①コンテンツを読み込んで、情報を保存する
クローラーはwebサイトを巡回し、ページの内容(文章や画像)やキーワード、タグを解析し、これらの情報をインデックスに登録します。
その後、他のページからのリンクの数や品質、アクセス数を考慮してランクが計算され、検索結果に反映されます。
クローラーが収集したページが質が高く信頼性がある場合、検索結果で上位に表示される可能性が高いです。
②情報をデータベース内で整理する
クローラーによって収集された情報は、中間処理「インデクサ」を行い、情報を効率的に扱える形に変換します。
最終的に、情報は単語やHTML要素ごとのブロックに分割され、インデックスに格納されます。
クローラーが自サイトに訪れない場合はサイトの情報が保存されないため、情報はインデックスにすら登録されません。
そのため、クローラーに自サイトの情報を読み込ませる記事作成が重要です。
③ランキング順に表示する
インデックスに格納された情報を各ページで評価し、検索キーワードとユーザーの検索意図が合致するコンテンツから順に表示します。
Googleの検索順位はページランクだけでなく、200以上の評価アルゴリズムを使用しています。例えば以下の評価指標です。
- 検索意図を満たすか
- モバイルデバイスに対応しているか
- セキュリティを強化しているページか
このようにページの品質や信頼性、コンテンツの適切さをもとにランキング化します。
Googleの検索アルゴリズムの仕組み
検索アルゴリズムの仕組みはどうなっているのでしょうか。
Googleの検索アルゴリズムの仕組みについて解説します。
- 検索クエリ
- コンテンツの関連性
- コンテンツの質
- ユーザビリティ・ページエクスペリエンス
- ユーザーの環境や検索設定の把握
検索クエリ
検索クエリとは、検索時に使用される単語や単語の組み合わせを指します。
Googleは、ユーザーの検索クエリから検索意図を読み取り、ニーズに合ったコンテンツを表示する言語モデルを活用しています。
具体的な働きは、以下の通りです。
- スペルミスの修正をする
- 厳密に同じ単語が含まれていなくても適切なコンテンツを見つける
例えば、検索クエリが「旅行 京都」であれば、「京都の観光スポット紹介」の関連コンテンツを表示します。
このようにGoogleは検索クエリを単なる文字列として捉えるのではなく、情報として捉えてユーザーのニーズに合致するコンテンツを表示します。
コンテンツの関連性
Googleは、コンテンツの内容と検索クエリとの関連性が高いと判断されるコンテンツを検索結果画面の上位に表示します。
以下のポイントが評価の対象です。
- コンテンツに検索クエリと同じキーワードが含まれているか
- キーワードに関連する画像や動画、リスト、データが含まれているか
このように、Googleはユーザーの検索クエリとコンテンツの関連性を判断し、関連性が高いコンテンツを上位に表示します。
コンテンツの質
Googleは関連性の高いコンテンツを特定した後、最もユーザーのニーズを満たしている高品質なコンテンツを優先的に表示します。
判断基準として、E-E-A-Tという指標が使用されています。
E-E-A-Tとは以下の4つの要素を表しています。
- Experience(経験)
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
例えば、人気サイトから被リンクを受けていたら、Trustworthiness(信頼性)が評価されます。
このようにGoogleは、毎日更新される膨大な情報を最新の状態に保ちながら、高品質な情報のみ評価しています。
ユーザビリティ・ページエクスペリエンス
Googleは、コンテンツの内容や読みやすさだけでなく、ユーザーがページを快適に閲覧できるかを重要視しています。
高品質なコンテンツが複数ある場合、ユーザーの利便性が高いページを優先的に表示します。
例えば、モバイル端末で快適に閲覧できるコンテンツです。
パソコン上の検索よりもモバイル端末上で検索するユーザーが増加しているからです。
このように、Googleは常にユーザーの使いやすさを重要視し、検索結果の順位を決定しています。
ユーザーの環境や検索設定の把握
現在の位置や過去の検索履歴、検索設定のコンテキスト情報から最適な情報を提供しています。
例えば、以下の流れです。
- 東京に住んでいるユーザーが「花火大会」と検索する
- 現在の位置情報を読み取る
- 東京で予定されている花火大会を表示する
このようにユーザーの所在地や国にもとづいて、その地域に関連するコンテンツを提供します。
Googleのアルゴリズムアップデート
Googleは定期的にアルゴリズムをアップデートします。
アルゴリズムアップデートの種類について解説します。
- ヘルプフルコンテンツシステム
- スパムアップデート
- コア アップデート
ヘルプフル コンテンツシステム
ユーザーに役に立つコンテンツを高く評価し、役立たないコンテンツを低く評価します。Googleがユーザーの利益を最優先に考え、アクセスを増やすためだけに作られた低品質なコンテンツを減らすためです。
ヘルプフルコンテンツシステムの英語版は2022年8月25日に導入され、日本語版は同年12月5日~6日に導入されました。
このシステムによって、情報が古いコンテンツや提供する価値が低いと評価されたサイトは、検索結果での順位が下がります。
スパムアップデート
検索結果からスパム排除を行います。
ウェブ検索のスパムに関するポリシーにもとづき、ランキングを不正に操作したり検索ユーザーに害を与えたりする可能性のあるコンテンツを検索結果に表示させないためです。
例えば、キーワードを過度に使用しているコンテンツは順位が下がります。
スパムアップデートは年に2〜3回の頻度で行われており、最近では2021年11月と2022年10月に実施されました。
ただし、Googleの対策を逆手に取ったスパムが増加するリスクがあるため、具体的なアップデート内容は公表されていません。
コア アップデート
検索アルゴリズムを変更し、検索結果を大幅に改善します。
これはユーザーにとって有益で信頼性のある情報を提供するためです。
これらのアップデートは年に2〜4回行われ、最新のコアアップデートは2023年8月23日に実施されました。
Today we released the August 2023 core update. We’ll update our ranking release history page when the rollout is complete:
出典:Twitter
8月23日のアップデート内容はまだ発表されていませんが、過去には以下のアップデートを実施しています。
- 2021年7月:最新情報を提供している記事の評価が高まる
- 2022年5月:画像や動画の重要性が高まる
- 2022年9月:E-E-A-Tの重要性が高まる
このように定期的に実施するアップデートに沿ったSEO対策をしなくてはいけません。
Googleのアルゴリズムを理解したうえで、SEO対策をしよう
この記事では、Googleのアルゴリズムの観点からSEO対策について解説しました。
この記事のまとめは以下のとおりです。
- SEOはGoogleのアルゴリズムと密接に繋がっている
- Googleは「ユーザーにとって有益なコンテンツを提供する」を意識している
- 毎年2~3回ほどアルゴリズムをアップデートしている
SEO対策をしても効果が出ない方は、「ユーザーにとって有益なコンテンツを提供しているか」を見直す必要があります。
Googleの方針から大きく異なっていなければ、アルゴリズムがアップデートされても検索順位が変わらないからです。
Googleのアルゴリズムを知り、正しいSEO対策をしましょう。